新入生歓迎旅行・3日目その2「甲府から3両編成超満員、岡谷で二手に分かれ、姨捨へ」

435M 普通長野行:115系1000番台N1編成(乗車車両:クハ115-1215)

甲府・出発まで

 列車入線10分前にホームに降りると、そこかしこに行列ができている。ふらふらと前方に歩いていったが、今度の列車は3両であると気づいてまた戻る。横の乗り場には高尾行のスカ色115系が発車時刻となっているのにまだ停車していた。接続すべき松本からの普通列車がまだ着いていないからであるようだ。その列車が折り返し435Mになるわけだから、もう入線していないといけないはずだ。

 4分遅れで松本からの列車が到着。やって来たのは長野総合車両センターの115系1000番台N1編成。今回の旅行で初めて見る長野色で、トップナンバーだった。列車は3両で、当然のごとくシングルアームパンタ搭載。しかしホームに居る人数を数えてみると、3両では座席不足。確実に立ち客が出る。入れ替わりに乗車が始まり、急いでボックス2つを確保。先頭車中央扉のすぐ前側、左手に僕、Oz君、Nsさん、Icさんの4人。右手にNk君、On君、Kmさんと相席の方1人。案の定、各車両10数名ずつ立ち客が出た。10:58、甲府を発車。

甲府→小淵沢

 甲府から1駅目の竜王では、EH200牽引の石油輸送列車が停車していた。側線にはタキ1000形がたくさん留置されている。九州では石油輸送列車の運転がなく、南延岡‐大牟田の専用貨物列車に残っていたタンク車も、順次タンクコンテナに置き換えられていなくなってしまった。*1ここから再び登りにかかる。

 列車出発後まもなく、NsさんとIcさんは甲府で買い求めていたらしい地元のワインを味わい始めていた。ボックス内にワインの香りがあふれる。混雑した車内に香りを充満させてよいものだろうか。Icさんはその前にもワンカップワインなるものを飲んでおり、明るさが従来比2割増の様子。いわく、鉄道旅行の楽しみの1つ、「呑み鉄」とのこと。

 穴山‐日野春間で車窓から南アルプスの山々が見えた。なおも登りは続き、11:38、小淵沢に到着。多少の下車があったもののホームに待っていた3、40人が乗り込んできて車内は満員のまま。残念ながら小海線を走るキハE200形を見ることはできなかった。

小淵沢→岡谷

 小淵沢を出た列車は、中央本線最高点である富士見を過ぎて、今度はひたすら下り続ける。11:58着の茅野でさらにたくさん乗ってきて車内はラッシュ時並の混雑に。こんなに混んでいる理由は、本日諏訪湖で行われる全国新作花火競技大会のため。実を言うと出発直前の8月31日にJTB時刻表の9月号を購入し、臨時列車のページを見て初めて知った。運転日が9月4日となっていて「当日に通過するのは大丈夫だろうか」と懸念していたが旅程変更はできなかったのでそのまま実行に移した。気づかないうちに普門寺信号場を通過して線路が単線になり、上諏訪12:04着。降りる人がだいぶあり、車内には余裕が出てきた。ここでは10分停車。飯田線経由のOz君とOBさん3人が飲み物調達に出かける。僕は停車時間を使って乗車編成とちょうど到着した飯田線からの119系、E351系「スーパーあずさ11号」を撮影。

 今日の旅程は、計画発表段階の時点でもう少し先の岡谷から二手に分かれることを決めていた。歓迎旅行の幹事を拝命してから旅程を募集し、はじめに提案されたのが飯田線経由。かなり魅力的ではあったものの、「倉庫」の旅程表のとおり6時間近くにわたって乗りっぱなし、途中で車外に出る余裕もろくになかった。そこで少々時刻表を繰り、さらに2つほど案を作成してアンケートを取った結果、もう1つの篠ノ井線姨捨立ち寄りが決まった。ちなみに没になった1案は塩嶺ルートと大八回りの両制覇。クモハ123-1が先日出場したばかりだったので確実に乗れる、と内心一押ししていたが票がゼロだった。

 次の下諏訪では花火大会臨時列車に使われるE233系が留置されていた。隣に115系も数編成用意されているが、輸送力が必要とされることを物語っている。花火大会が始まる数時間前の時点でこれほどにも乗客が多いわけだから。115系3両での大量輸送は困難で、次の岡谷に着いたのは12:28、3分延。飯田線経由4人がここで下車し、ホーム向かいに待つ飯田線の554M・普通豊橋行に乗り換える。119系2両はすでに混雑しているようだった。

岡谷→姨捨

 僕の座っていたボックスから3人抜けたので、向かい側のOn君、Nk君が残ったボックスに移る。車内は相変わらず人が多い。列車は1分停車で発車し、高架に上がってまもなく塩嶺トンネルに突入した。6kmにわたるトンネルはやはり長い。「大八回り」の揶揄は結構意地悪だと思う。困難な大工事を行って人があまり住まない所を通すよりも、多少迂回して人がいる場所を通って工期を短縮したほうが良かったはず。左手から中央西線が合流してきて12:38に塩尻到着。ここから篠ノ井線に入って姨捨まで寄り道する。久々に広々とした平地に出て、3分遅れのまま北に向かう。12:48の平田で、E231系による臨時の普通列車「スターマイン610号」小淵沢行とすれ違った。12:54、松本に到着。ここでは13:26の発車までおよそ30分の大休止。冷房効果維持のため扉が半自動扱いとなった。九州では半自動扱いに出来る車両がないため、通例3扉車では各車両中央扉を除いて閉める取り扱いを行っている。ちなみに2扉の電車・気動車はドア全開。デッキのある近郊型車両はすでにないため冷気は外に駄々漏れ。キハ47だと冷房が弱すぎて漏れる冷気さえない。

 115系のドアは手で簡単に開けることができた。「JR西日本米子支社のキハ40系列はドアが重すぎて1回は1人で開けられなかった」とは島根出身のNk君の弁。ちょっと撮影しようと表に出たら、ちょうど大糸線のE127系が発車していった。構内に残るはあっちもこっちも115系ばかり。甲府からひたすら列車1本というのも代わり映えがしなくて、車両の面では退屈。

 乗客が入れ替わって再び混み、松本を出発。再び登りにかかり、急速に松本の市街地が下の方へ遠ざかる。車窓左手の谷底の方には家々が点在している。あちらは大糸線のテリトリー。13:40着の明科で3分停車。中線にはEH200牽引のタキ編成。石油輸送列車をこんなに見ることができるとは思わなかった。ここで上り「しなの14号」の交換待ち。明科を出ると、すでに複線用の断面を持っている第1から第3までの白坂トンネルを通過し、間もなく西条(にしじょう)へ。前後が山がちであるという点では山陽本線の西条(さいじょう)と同じ感じ。坂北で普通列車と交換、次の冠着では団体臨時列車と交換。車両はおそらく485系「彩」だったように思うが、写真を撮っておらず、運用表による裏付けもない。使われなくなった羽尾信号場を通過して、右側に遥かに広がる善光寺平を見ると間もなく姨捨。14:06に到着した。

姨捨で撮影

 姨捨駅で降りたのは僕たち3人も含めて4、5人ほどだったが、駅はにぎわっていた。駅前に20人乗りくらいの小型観光バスが止まっていたので、そちらで観光にきた人たちだろう。435Mは推進運転で引上線までバックし、25‰の下り勾配を駆け下りていった。この列車が次の稲荷山で上り普通1536Mと交換する。その列車が姨捨に着くまであと29分。飯田線経由組と名古屋到着時刻を合わせるためには、この列車でなければならない。姨捨で段落としをして、その分飯田線組も途中で降りてもらえばいいかと考えてはみたが、それだとどちらかが1時間ほど待つことになる。後で考えて、どちらかが早く着いたなら、名古屋界隈の乗りつぶしをして待っておけばよかったのだが。

 駅からほんの少し歩いて、本線と着発線の合流地点付近へ。ちょうどいい場所にある踏切には親子連れのカメラ組が待機中。山の下の方から登ってきたウォーキングの一行の人たちとあいさつを交わして、少し場所を移動。14:20頃、踏切が鳴り始めたところでカメラを構え、通過する上り「しなの16号」を撮影。この列車は今日の僕達の目的地である名古屋に17:00、明日の歓迎旅行終着地点、大阪には19:18に到着する。

 撮影が終わったあと、信号や配線を観察していると、「ATS S→P」という標識を発見した。僕としては篠ノ井線をATS-Pに換装する方に驚いた。列車本数的にはATS-SNでも十分に防護可能なはずだが。後で調べてみると、スイッチバックが絡む駅構内に限ってATS-SNが残されているそうだ。そういえば、途中の交換待ちで全く鳴っていなかった警報ベルと持続チャイムが、姨捨停車時だけ作動していた。

 駅に戻り、今年の7月にリニューアルされたばかりだという駅舎を撮影。さらに善光寺平を撮っていると本線を1536Mが登ってきた。引上線到着後、推進運転でホームに据え付けられる。

*1:2010年3月改正以降は、列車そのものも北九州貨物ターミナルで分割され、別列車扱いとなっている。

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