新入生歓迎旅行・3日目その3「姨捨から松本、木曽へ下るは長野の115系」

1536M 普通上諏訪行:115系1000番台N21編成(乗車車両:クモハ115-1010)

 今度の列車もまた、115系の3両編成。時刻表上には小淵沢行とあったが、今日に限り松本で乗換と注記がされていた。ではこの上諏訪行とはなんだろう? 謎が解けるのはしばらく先のこと。車内はほどほどの込み具合。先頭部のロングシートには、どこからかの帰りらしい自転車輪行中の人が眠っていた。自転車もそうだが、その他の荷物も結構大きい。線路観察も兼ねて、前方にかぶりつくことにした。下り「しなの11号」の通過を待って、14:36に発車。

 坂北到着前に通過するトンネルに「十二支トンネル」という一風変わった名前がついているのを発見した。後で由来を調べてみよう。坂北では普通長野行と交換。14:58の西条では、上り待避線に松本方面への回送列車(115系3両)が停車していた。途中駅からは花火見物と思しき人達がどんどん乗ってくる。またしても満員状態に。15:13、松本の1駅手前の田沢でも、「回送」の幕を出した115系6両が停車中。列車出発後、この列車が松本で2分停車して、臨時普通9536M「スターマイン536号」上諏訪行となる旨案内放送があった。所定ダイヤでは松本で32分停車して、小淵沢まで行くことになっていた。15:23、松本に到着。

834M 普通中津川行:115系1000番台N6編成(乗車車両:クモハ115-1068)

 次の中津川行は0番線からの発車。乗り換え時間中にトイレ休憩をする。花火大会のためか改札内のトイレも混雑気味。待たされて憤っている年輩の男性がいたが、文句を言ったところで仕方がない。たった15秒で、すれ違い様「早くどかんかいボケぇ」と毒づかれた日にゃ「待たせたなあ。こぼさんよう出しぃや」くらい言い返したくなった。チキンだから言えなかったけど。

 「JR東海だし、313系でも来るかな」と思っていたら、入線してきたのは長野の115系だった。今でも会社またがり乗り入れ運用があるということは後から知った。よく考えてみれば、115系の車内に掲示されている路線図に、JR東海管内なのに中津川まで書いてあるというところから気づくべきだった。列車に乗ったはいいが、ボックス席は他の人達に早々に占領されてしまったので、運転台直後のロングシートへ。地元の人は途中で降りるだろうから、空いたときに乗り移ればいい。向かい側にE257系「あずさ」の付属編成がいたので、普段見えない簡易運転台を撮影。列車に戻って間もなく15:35、定刻に発車。

 1駅目の南松本で、往路では気づかなかったタキ1000形とEH200がたくさん留置されているのを見た。15:44の村井でまたもEH200+タキの石油輸送列車とすれ違う。15:52、塩尻4番線に到着。ここでは13分の停車。ホーム向かいには4分先行していた臨時普通「スターマイン580号」茅野行が停車中。その横には茅野から来た普通長野行も停車中。115系同士の並びだと実にありきたりになってしまう。E233系がいれば文句はなかったのだが。でも僕からすれば珍しいので撮影。続いてホーム南側へ。中央本線が二股にわかれている。1〜3番線が「中央東線」上諏訪・小淵沢・甲府・新宿方面へ、5、6番線が「中央西線」木曽福島・中津川・名古屋方面へつながっている。我らが834Mの停車している4番線は東線・西線共通の待避線で、分岐器1つ切り替えるだけでどちらにも進める。それゆえ真正面に立つ出発信号機はほぼ同レベルで2本並ぶ。左が東線(東京方・辰野方をT字型進路表示器で示す)、右が西線。実に東西の分かれ目らしいいい雰囲気を醸し出している。東線を行く「あずさ26号」、西線を行く「しなの18号」の両特急を見送り、「スターマイン580号」を先に出して、こちらの列車も発車。乗務員はJR東海に交代、乗客は各ボックスに2〜3人、ロングシートに1人ずつ程度。大きく右にカーブしていく。

 834Mは塩尻から先、終点の中津川を除いてドアは半自動扱いとなる。「ドアは手でお開けください」という案内放送は初めて聞く。16:15の日出塩からいよいよ山に分け入り、名古屋へ向けて下り一方となる。贄川からは単線。次の木曽平沢でボックスが1つ空いたのでそちらに移動。しかしOn君とNk君はロングシート部を1つずつ占めたまま動かなかった。3人組の旅行というより、1人旅がたまたま3人集まり、宿が一緒だったという感じだ。まさに鉄研らしい。向かい側の席には代わりに旅の人らしい中年の男性が座った。次の奈良井からはまた複線に戻る。16:42の宮ノ越で普通松本行(313系2両)とすれ違う。徐々に谷が開けてきて久しぶりの町並みが見えると木曽福島。16:51から16:59まで8分の時間調整停車。追い越していく列車もなければすれ違う列車もない。ストレッチも兼ねて少しホームに出る。

 木曽福島から先は並行する木曽川も中流域に達し、川と鉄道、道路を挟んで両側にそびえる山々のヒノキ森林とともに雄大な姿を見せてくれる。今回の旅行で、一番「旅をしてるなあ」という思いを感じたのがここ、木曽福島-中津川間だった。次の上松までの間に、EF64が牽引する短い貨物列車とすれ違った。17:13の倉本で下り特急「しなの19号」と交換。東京起点290kmのキロポストが見える。ずいぶんと長い距離を来たものだ。なおも川に沿ってタタン、タタンと谷を下っていき、本当に115系の汽車的雰囲気がよく合うなあと旅情に浸っていた矢先、17:24の大桑からいい気分が半分くらいごっそりと削り取られてしまった。その原因はここから乗ってきた中高生と思しき女子のグループ。「女三人寄れば姦しい」という昔ながらの言葉通り、お喋りの声がクソうるせえの元気が良すぎる。その程度たるや、車内にいる人達(ほとんどが松本からの乗り通し組、つまり僕達と同じ)がそちらに揃って視線を飛ばして何事かと訝るほど。坂下か中津川のあたりまで、ほぼ30分に渡って途切れることなくお喋りが続いた。今回の旅行で、一番「うるさいなあ」と思ったところも東名阪三大都市圏や各地方都市のラッシュを差し置いて、この中央西線の区間だった。

 17:28の野尻で再び普通松本行(313系2両)とすれ違った。この時間帯の115系はこの列車だけだったのだろうか。松本出発時には高かった日ももうすでに沈もうとしている。17:37に南木曽を過ぎ、普通中津川行の待つ坂下からはついに岐阜県に入った。落合川を出てついに中津川到着の案内放送があり、「ドアは自動で開きます。ドアから手を離してお待ちください」という言葉を久しぶりに聞いて、17:56、中津川着。松本から2時間21分の旅だった。

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