調査レポート

  1. 第1回:2010年11月10日
  2. 第2回:2011年1月4日
  3. 第3回:2011年1月22日
  4. 第4回:2011年3月4日
  5. 第5回:2011年3月23日
  6. 第6回:2011年4月9日
  7. 第7回:2011年6月2日

承前(その7)

2011年4月9日の第6回調査はこちらを参照。

 5月中は調査に立ち寄れずじまいとなり、一応の工事完了期限を過ぎた6月2日に、およそ2か月ぶりに太宰府を訪れた。観察したところ、太宰府駅の工事は完了していたが、五条駅はようやく7割方終わったくらいで、まだあと1か月以上は工事が終わらなさそうな気配である。今回の調査は五条・太宰府両駅で行っている。これまでと同様、記事中の各写真はクリックすると原寸大で見ることが出来る。ただし、携帯電話のカメラで撮影したため、画質のほどはご容赦いただきたい。

太宰府駅の工事の様子(完了)

調査日:2011/6/2

太宰府駅_改札口からホーム  改札口からホーム側を望む。工事は全て完了し、工事資材は全て撤去され、ホーム使用制限も解除された。ホームについては従来通り、1番・4番ホームが降車用、2番・3番ホームが乗車用として使われている。

太宰府駅_ホームLCD発車標  前回調査時は「調整中」の札が貼られていた新しい液晶式発車標が、工事完了と共に使用開始となった。今までのLED式で表示されていた「先発・次発」の別、種別、行先、発車時刻、ホームに加え、停車駅や接続情報も表示できるようになっている。ただし、現時点では停車駅・接続情報はデータが入力されていないのか、空白となっていた。この時間帯は2番ホームからしか発車がないため、矢印表示も右だけとなっている。3番ホームからの発車が交じるときに、両矢印がどのように表示されるかは改めて調べる。(この写真だと、「先発」「次発」の左側にスペースはない)

太宰府駅_改札外LCD発車標1  液晶式発車標は、改札外にも2基追加されていた。これは自動券売機の真上にあるもの。先発・次発列車に加え、その後の(次々発)列車まで案内されるようになった。種別・行先は上段に日本語(漢字)で大きく表示され、その下に小さく英語・中国語(簡体字と思われるが、本当にそうかどうかは「福岡(天神)」が表示されないと分からない)・ハングルで入れ替わりつつ表示される。この写真ではハングルが表示されている。

太宰府駅_改札外LCD発車標2  上と同じ場所。今度は中国語で表示されている。これによると普通列車は「一般」と呼ばれるようだ。正月ダイヤで急行が走るときは「快車」が表示されるのだろうか? ちなみに、あと1基の発車標は改札口の真上に設置されている。

太宰府駅_2・3番ホームベンチ  2・3番ホーム中程。工事期間中は一時的に撤去されていたベンチ2基(8席分)が復活していた。改札内にある座れる場所はここだけで、かなり少ない。改札外にはある程度ベンチが用意されているし、日中は列車がいない時間帯が少ない(平日10時〜14時台、休日の10時〜22時台は1時間の内に列車がいないのはわずかに8分間。それ以外の時間でも基本的に列車出発から5分以内に次の列車が入線する)こともあって、わざわざ用意するまでもないのだろう。後は、年末年始から3月までの多客期にホーム動線の妨げになることもあるのかもしれない。

太宰府駅_2番線終端部  2番線(3・4番ホーム)終端部は、前回調査時と変わりはない。全列車停止位置目標の横にある「停止」の標識は現在もそのまま残されている。

太宰府駅_1番線終端部  1番線(1・2番ホーム)終端部も同様。どちらも車止め標識の土台が一般的なコンクリートブロックになっていて、しかもがっちりと埋めこまれているわけではない。ここに突っ込むような事態が起こったときは、下手に車止め標識に頑張られるよりもさっさと倒れてくれたほうが色々と助かるということだろう。昔の車止め標識は電照式だったので、見た目の豪華さは減った。

太宰府駅_ホーム端から改札口側  4両編成先頭車付近から改札口方向を見る。工事前のホームには描かれていた車掌用両数確認標はまだ姿がない。また、同じく工事前のホームにチョークで走り書きされていた「4」の数字とドア幅間隔の直線も特に何らかの形で再現されてはいなかった。1番線停車中の列車は、二日市行普通6164列車(6000形6004編成)。今日の15時台から最終までは、この編成と7050形7151編成+7158編成の2個編成だけが太宰府線運用についている。

五条駅の工事の様子

調査日:2011/6/2

五条駅_ホーム境界  五条駅裏手の公道から2・3番ホームで工事が実施されている部分を見る。画像中央の木の骨組み&緑ビニールによるホーム面仮設置部より左手(西鉄二日市)側が、3月23日の調査当時に工事中だった部分で、こちらは既にホーム部は完成している。右手(太宰府)側はホーム縁だけが新しい高さ・新しい部材に変わっており、ホーム中央部の工事は未施工となっている。

五条駅_2・3番ホーム太宰府方  2・3番ホーム太宰府寄りから、1番ホームと改札口側を見る。太宰府方面の乗降ホームである1番ホームは既に嵩上げ工事が完了している。一方、既に使用されなくなって名目上残っている2番ホームについては、ようやく工事が開始された。スロープから0.5両分離れた、1番線全列車停止位置目標を起点に、1.5両分のホーム縁が木の骨組み&緑ビニールシートの仮設状態となっている。また、その向かい側3番ホームも、この区間についてはホーム縁のみ整備された状態である。2番ホーム写真手前側0.5両分ほどは、写真下方に写っているとおり、一切の工事が行われていない。

五条駅_2・3番ホーム中央  2・3番ホーム中央より、西鉄二日市方を見る。1枚目の写真で撮影した場所にあたり、ここから二日市寄りの2.5両分は既にホーム部が完成しているが、点字ブロックと撤去されている上屋が未整備となっている。ホーム面が仮設状態の場所は、太宰府方から3両目の中央付近にあたる。

五条駅_2・3番ホーム4両編成先頭車  上の写真からさらに少し西鉄二日市方に移動して、太宰府方を見る。2・3番ホームの太宰府方は工事箇所がモザイク状になっている。太宰府駅と違い、土台に関わる工事ができるのが営業時間外に限定されるため、工期に遅れが生じているものと思われる。この時間帯も、現場の安全監視を行う人は1人いたが、作業は全く行われていない。写真を撮影している16:40頃は沿線の高校・大学などからの帰宅ラッシュになり、このホームに人が続々渡ってくる。

五条駅_工事資材  2番線の4両から5両の停止位置目標にかけての線路脇には、役目を果たした仮ホーム組用の角材がまとめて置いてあった。

五条駅_1番ホーム  1番ホームの壁面部に取られた工事用具・資材置場は継続して設置されている。

五条駅_太宰府方見渡し  最後に、太宰府方を見渡す。写真をクリックして拡大していただくと分かるが、2番ホームのスロープ寄りでは土台の石積みと盛土が全て取り払われ、端に鉄筋が伸びているのが見える。