西鉄二日市駅に設置されている標識
調査日:2010/11/10
この写真は、西鉄二日市2番線(乗り場としては3番【福岡(天神)方面】、4番【太宰府方面、久留米・大牟田方面】)の福岡(天神)・太宰府方に建てられている出発信号機。左上の3灯式信号機「二番出発 7LD」が天神大牟田線福岡(天神)方面、右上の2灯式信号機「太宰府二番出発 7LA」が太宰府線太宰府方面に対するもの。2灯式信号機の下に件の標識「太宰府線7連進出不可 指令交信」がある。ちなみに、3灯式信号機の下にあるのは種別表示機で、福岡(天神)方への出発列車に対してのみ点灯する。表示灯は上から、「丸に中点――特急・回送」、「一重丸――急行・快速急行」、「斜線――普通」である。一番下の角形2灯式信号機は2線ある引上線への入換信号機で、その下にあるのが入換信号機の進路表示機。薄く「1」「2」と写っているのが見える。
こちらは1番線(乗り場は1番。2番乗り場も面しているが、正月ダイヤで臨時に使われるだけとなっている)の出発信号機。2番線と同様に標識が設置されているのが分かる。
また、この「7連進出不可」の標識は、1・2番線への下り第2場内信号機にも設置されている。
2010年12月2日に確認したところ、この標識は下り第1場内信号機、および引上1番線から出発する列車のための入換信号機の脇にも設置されていた。
西鉄五条駅の工事の様子
調査(観察)日:2010/11/24
今回、五条駅に関しては通過時に観察しただけである。こちらでは島式ホーム(2・3番乗り場)の太宰府方で工事が実施されており、停止位置が20m二日市方へずらされている。
- 1番線(1・2番乗り場【太宰府方面】:ただし2番乗り場側の扉は終日開かない)
- 元の全列車停止位置目標には、「非常用」の札が貼りつけられている。
- 工事期間中の臨時停止位置目標(全列車)は線路間に設置され、赤反射テープで目立たせてある。
- 臨時停止位置目標の左側、低い位置に「停止」と書かれた注意喚起標識が建てられている。
- 2番線(3番乗り場【二日市・福岡(天神)方面】)
- こちらは列車後部を太宰府方端部に揃えるため、複数の停止位置目標がある。
- 今回は、最も二日市よりにある停止位置目標が「7」から「6」に書き換えられているのを確認したのみ。
- その他の目標も1両分ずつ書き換えてずらしてあるものと思われる。
太宰府駅の工事の様子
調査日:2010/11/24
これは太宰府駅の改札内に設置されている、工事案内の立て看板。工事期間は11月から翌年の3月末までとされていて、来年の初詣輸送はちょうど工事の期間に重なる。
今は、通常時乗車ホームとして使用する2・3番乗り場手前側の工事が行われている。ホームの舗装をドリルで砕いていて、下地の土が露出していた。4番乗り場は資材置き場として使われているため、柵で塞がれている。昼間は乗降とも2・3番乗り場での取り扱いとなっている。
1番線(1・2番乗り場)の終端部付近を見る。写真中央下部、線路脇に据えられたコンクリートブロック上にあるのは、本来の停止位置目標。現在は「非常用」という表示が上から貼り付けられている。列車がここまで入らなくなって久しいため、線路はすっかり錆びて茶色になっている。緊急に7両編成が入線せざるを得なくなった時にはここまで列車が入ることになる。今回の工事では線路そのものを塞いだり、剥ぎ取ったりしているわけではないので、「とにかく車両を収める」のであれば7両編成でも入線は可能である。
ちなみに「非常用」停止位置目標の左側に植えられているのは、太宰府線の二日市起点2.4kmキロポスト。また、写真上中央左寄りにある覆い隠された標識は、「(上)2000 / (下)8000」と書かれた8000形、2000形専用の停止位置目標。このような2形式限定の停止位置目標は、現在福岡(天神)、二日市(3番線)、太宰府などにある。久留米ではだいぶ昔に撤去されている。すでに乗車位置目標がドア数別に定められ、種別ごとに分離されなくなった今、存在理由は失われている。すでにこの目標に従う片割れ、2000形も姿を消してしまった。
これがその、8000形と2000形専用の停止位置目標。この写真は福岡(天神)駅1番線のもの。設置位置としては、本来の全列車用停止位置目標(二日市3番線に限り、5・6両停止位置目標)から若干(最大でも0.5m程度)手前側となっている。
ちなみに上の「切替『後進』」という表示は運転士に対する指示で、乗務員室内の前後進切替スイッチ(運転台識別用。逆転機ハンドルとは異なる)を「前」から「後」にずらし、降車ホーム側の車掌スイッチを扱って開扉状態にする。西鉄の車掌スイッチは、開けたスイッチでしか閉められないため、乗務員交代前に下り列車の車掌乗務側でドアを扱えるよう切り替えている。
太宰府1番線に停車中の、6000形6003編成(4両)。写真右下隅に写っている本来の停止位置目標から20m、二日市方に停止位置が移動している。
ホームに貼り出されていた、列車停止位置変更のお知らせ。11月1日より1・2番線両方の列車停止位置が20mずらされている。
1番線の、臨時停止位置目標。線路間に設置されている。標識中央部の黒塗りつぶしは、この停止位置目標が全列車(2〜8両編成)の停止位置であることを示している。太宰府駅の場合は線路有効長の限界である6両までとなる。見落とし防止のため、停止位置目標に赤い反射テープが貼りつけられた上に、左側には「停止」と書かれた標識も建てられている。写真をクリックして原寸でご覧いただくと、線路にチョークか何かで目標設置のための端書きが書き付けられているのが分かる。
2番線(4番乗り場)に設置されていた、「扉取扱い厳禁」の看板。うっかり4番乗り場側の扉を開けてしまわないようにするために設置されているものと思われる。同じ看板が等間隔で3つ設置されていたので、線路終端部側より4両、5両、6両の各編成後部に合わせているのだろう。
これは1番線(1番乗り場)に設置されている「扉取扱い厳禁」の看板。1番乗り場については、朝夕は通常通り降車ホームとして使用するらしく、2番乗り場側で降車も取り扱う列車が紙に書かれていた。写真をクリックすると見えるが、貼り紙には次のように書かれている。
平日(片扉2番乗場取扱い) 6101〜6143 10:11〜14:53 休日(片扉2番乗場取扱い) 6101〜6223 10:11〜22:22
平日・休日の各2行目は対象となる列車の列車番号。6000番台は太宰府線内折り返し列車。ちなみに、太宰府駅では1番線が主に使われ、2番線は平日日中・土休日朝〜夜に運転される福岡(天神)行普通(列車番号8000番台)列車の全て、および土休日夜の線内折り返し列車のみが利用する。
思い切り話がそれるが、ここでちょっと昔語り。過去の時刻表を繙くと、2001年頃までは太宰府発の大牟田行・花畑行普通列車が各1本ずつあったことが分かる。車両運用面では複雑さを増す分敬遠されたのだろうが、端から見る分には線路のつながりを実感できる面白い列車だと思う。今では福岡(天神)、二日市、深夜に筑紫の3つの行き先しか無くなってしまった。大晦日から新年を跨ぐ終夜運転では、太宰府発大牟田行急行など普段は見られない列車がやって来るのだが。
2番線停車中の福岡(天神)行普通8120列車(6000形6004編成)。「扉取扱い厳禁」の看板がちょうど乗務員室の場所に揃っていることが分かる。